巧みな技術で、笑顔にする!
歯科技工士は、一人ひとりの口の特性に合わせた入れ歯や被せ物、矯正装置、マウスガードなどを作ります。製作物により、人にとって健康の源である「食べること」が、正しく行われるようにします。患者さんに直接触れることはありませんが、技術面から歯科医療をサポートする、とてもやりがいのある仕事です。
こんな人におすすめ!
- ものづくりが好き
- 手先が器用
- 細かい作業が好き
- パソコン操作が好き
- 集中力、探求心がある

歯科技工士の役割とフィールド

歯冠修復物の製作
むし歯などにより失われた歯の一部を、金属やレジン、セラミックなどの材料を用いて製作します。

義歯の製作
歯を失った人のために、食べる機能を回復するための入れ歯を模型上で製作します。

矯正装置の製作
歯並びや噛み合わせ、あごの位置関係などを治すために使う装置を製作します。

マウスガードの製作
個人の歯列に合わせて製作します。運動時に口のけがを防いだり、パフォーマンスにも関わります。
教育方針
01
アドミッション・ポリシー入学者の受け入れ方針歯科技工士の専門職を目指そうとする、以下のような資質を備えた人を求めています。
- 歯科技工士になりたいという強い意志を持つ人
- 歯科技工学の習得に必要な基礎学力を有する人
- 向上心が高く、日々努力を重ねられる人
02
ディプロマ・ポリシー卒業認定・称号授与方針本校所定の単位を取得し、以下の能力を身につけた者を卒業認定し、専門士(医療専門課程)の称号を授与します。
- 歯科技工士になるための基礎的な知識と技術を身につけている。
- チーム医療の一員として活躍できるコミュニケーション能力を身につけている。
- 医療人としての心構えと倫理観を身につけている。
プロフェッショナルの知識と技能を習得できる
教育プログラム


- 現役歯科医師や専門家による講義
- 時代に対応したデジタル技工の習得
- 技術を身につける様々な技工実習
- 少人数制による丁寧な指導
最新設備を充実させた学習環境
3D技術を駆使した技工
CAD/CAMシステム
本校では、臨床現場にも使用されるCAD/CAMシステムを導入しています。


講義・実習/シラバス
現役歯科医師や専門家による講義
本校では、第一線で活躍する歯科医師や各分野で権威のある先生方を講師として招き、充実した専門教育を受けることができます。
実習

- 人工歯排列(全部床義歯技工学実習)
- 総入れ歯を製作しています。咬み合わせや見た目に注意しながら、ワックスの土台に、人工の歯を並べていきます。

- ワックスパターンの形成(歯冠修復技工学実習)
- 被せ物を製作しています。個々の患者さんに合わせて、ワックスを盛り上げ、歯の形を作ります。

- 歯型彫刻(歯の解剖学実習)
- 歯の模型を参考にして、石膏を削ります。歯型彫刻を通して、歯の形や特徴を覚え、立体の表現法などの基礎的技術を習得します。
基礎科目と専門科目を中心としたカリキュラム
- 講義
-
- 英語
- 造形美術概論
- コミュニケーション学
- 歯科技工学概論
- 歯の解剖学
- 顎口腔機能学
- 歯科理工学
- 有床義歯技工学
- 歯冠修復技工学




- 講義
-
- 情報リテラシー
- 関係法規
- 歯周病学
- 矯正歯科技工学
- 小児歯科技工学
-
- 就職活動(7月~3月)
- 国試対策(10月~2月)
- 卒業試験(1月)
- 国家試験(2月)
歯科技工実習




卒業
歯科技工士国家試験合格発表


CAD/CAMシステム(デジタル技工)
近年のデジタル化により、歯科技工の現場でもパソコンなどを使った仕事も増えてきています。
CAD/CAMシステムを使うことで、パソコン上で歯を設計し、機械で加工するため、時間短縮や高品質な製作物、新材料の使用などができるようになりました。
国家資格合格率100%を目指す
国試対策サポート
2月に行われる国家試験に向けて、10月より対策授業を行っていきます。定期的に全国模試を受験し、実力を確認しながら、本校の講師が全員合格を目指しサポートしています。歯科技工士の国家試験では、実技試験もあるため、実習を通して、対策をしています。

就職活動
就職は、学校と茨城県歯科医師会が連携して全面バックアップ
本校での就職は、就業条件の希望に沿った就職がしやすく、就業場所も県内・県外各所に就職できます。
また、卒業生の中には、技術や経験を積み、独立して歯科技工所を開業し、活躍している先輩もいます。
主な就職先
- 歯科技工所・歯科医院(院内ラボ)・病院(口腔外科等)・専門学校の教員・歯科材料メーカー(営業・インストラクター)


就職活動の流れ
- 01就職支援セミナー
- 02求人票開示
- 03職場見学
- 04履歴書作成
- 05応募
- 06採用試験
- 07内定
- 08就職
Student Voice

歯科技工士科 2年生
大森 杏梨さん(茨城県立水戸第三高等学校)
- Q.なぜ、この学校を選びましたか?
- 母の影響で幼い頃から、医療に携わる職業に就きたいと考えていました。その中で、自分の長所を生かしながら、患者さんの健康を支えることのできる歯科技工士に魅力を感じ、この学校を選びました。
- Q.歯科技工士科での、学生生活はどうですか?
- 日々新しいことを学んでいく中で難しいと感じることもありますが、講義で得た知識をもとに実習を行い、先生方の丁寧なご指導のおかげで充実した学生生活を送ることが出来ています。
Graduate Voice

歯科技工士 経験年数6年目
田口 聖さん歯科技工士科2020年卒業(歯科診療所勤務)
- Q.なぜ、本校に入学したいと思いましたか?
- あまり世間に知られていない『歯科技工士』という職を知り、調べてみたら自分がこれから歳を重ねていく上で、避けては通れないものを作っていることが分かりました。そして私は、幼い時から細かい作業が好きだったため興味を持ち、入学を決めました。
- Q.国家資格取得まではどうでしたか?
- 筆記だけでなく実技試験もあるため、朝や放課後の時間を上手く使い練習をしたり、とにかく小さな積み重ねが大切で、あっという間に国家試験になっていました。でも先生や現役の歯科医師の方、技工士の方がサポートして下さり頑張ることができました。
- Q.卒業後、実際に歯科技工士になってどうですか?
- 正解のない世界のため、非対面の患者様の事を考えながら、その人により合うであろう商品を作ることは決して簡単ではありませんが、毎日がスキル向上のための学びの場です。そして何より歯科医師の方から聞く、患者様の感謝の言葉や喜びの声がモチベーションとなり、やりがいを感じます。

歯科技工士 経験年数21年目
齊間 元気さん歯科技工士科2005年卒業(歯科技工所開業)
- Q.歯科技工士として、大切にしていることはありますか?
- 気持ちを込めて作る。具体的には細部まで手を抜かないということです。私たちが日々作っているのは美術品や工芸品ではなく体の一部として人の健康を守る物だという意識を忘れないことだと思います。
- Q.歯科技工士をしていて、やりがいは何ですか?
- 噛めなかったものが噛めるようになる、コンプレックスだった前歯が綺麗になることは患者様にとっては特別な体験だと思います。その中で実際に歯を作る歯科技工士はとても重要な役割と責任を持っていると思います。
- Q.これから歯科技工士を目指す方へ一言ください
- 今後間違いなく日本には歯科技工士が足りない時代が来ると思います。歯科技工といっても入れ歯やセラミックの歯を製作するなど様々な仕事があります。その中で自分が面白いと思った分野でそれぞれ活躍してもらえたらと思います。